フォトジェニック
尼僧×ゾンビというシチュエーションがユニークだが、ゲーム内容自体はオールドスクールなサイドビューのハック&スラッシュアクション。
萌え絵テイストな主人公のデザインにあざとさを感じてしまうが、イライラさせられるボイスを発することなどもなくプレイの邪魔になることはない。
逆にそうした要素に用事がある者は本作は素通りしたほうが無難だ。
キャラクタのモーション、ゾンビのやられリアクションや飛び散る血飛沫にいたるまで十分な枚数の作画が費やされており、実にヌルヌルとよく動くアニメーションが目を引く。
こうした、動きを売りにした作品では往々にして操作感がスポイルされてしまっていることがあるが、その点も問題ない。
オリジナルのサウンドトラックも聴き応えのあるものだし、ゾンビを切り刻んだときのシズル感あふれるSEも実に心地よい。
ビジュアル、サウンドともにiPhone/iPod touchのゲームアプリの水準を大きく上回るものなのだが、圧倒的にボリュームが足りない。
31日間をゾンビの襲来から生き延びるのがゲームの目的なのだが、「町(夜)・墓場・町(昼)」の3場面を1日としたループが延々と続くだけなのだ。
日数を経るごとに変わる部分といえば、ゾンビの出現数や耐久力くらいのもので、いわゆるボス戦といった山場なども一切ない。
ひたすら雑魚ゾンビの群れを殺戮しまくるだけの恐ろしく単調なゲームなのだが、大量のゾンビを無心にザクザクと切り刻んでいると、「禅」マインドにも似た一種のトランス状態に陥る感覚を味わった。
しかし、多くの者はその境地に達する前に飽きてやめてしまうであろうが。
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Twin Blades